吸排気バルブの役割とは?

吸排気バルブはピストンに合わせて開閉する

シリンダーのフタの役目をする部品をシリンダーヘッドと呼びます。シリンダーヘッドには、吸気バルブや排気バルブ、そしてそれらを作動させるためのカムシャフトなどが組み合わさってできています。吸気バルブ、排気バルブのそれぞれに専用のカムシャフトが与えられているものを、DOHC(ダブルオーバーヘッドカムシャフト)といい、1本のカムシャフトで両方のバルブを動作させるものをSOHC(シングルオーバーヘッドカムシャフト)といいます。現在は、DOHCのしくみが主流となっています。

 

回転するカムシャフトによってバルブが開閉するのですが、ピストンの位置にあわせて正しいタイミングで開閉しなければなりません。そこでカムシャフトはクランクシャフトのタイミングを利用して動かし、ピストンの動きにバルブ開閉を同期させるようになっています。

 

つまり、燃焼行程の後にピストンが下死点に至ったら、排気バルブが開いて排気行程に自動的に移行するというしくみが取られています。

 

ところがエンジンが高回転になるとこのしくみだけでは対処できないため、実際には吸排気がスムーズに行えるよう、バルブを少し早めに開け、少し遅めに閉じるようになっています。

 

排気行程の場合は、燃焼行程が終わりきらないうちに排気バルブが開き、吸気工程が始まったタイミングで閉じるようになっています。このタイミングの「ずらし」のおかげで、高回転、つまりバルブの空いている時間がわずかしかない場合でもうまく動作することができるのです。

 

ただし、「ずらし」をやりすぎると、低中回転でのパワーが弱くなります。そのため、バルブタイミングは高回転と低中回転のいずれでもパワーが出るよう、コンピューターによって調整されています。